製造と物流を外部の協力企業に委託する「ファブレス経営」を採用することで、経営資源を商品開発と主力販路である自販機の開発・オペレーションに集中する独自のビジネスモデルを確立し、安定的かつ効率的な事業運営を行っています。
1. 自販機での売上が約80%
ダイドードリンコは全国有数の自販機を保有し、その業界シェアは3位グループを維持しています。また、自販機での売上比率が約80%を占め、同業他社とは一線を画すユニークなポジションを築いています。
2. 高い自販機オペレーション品質
自販機への商品の投入や清掃、販売管理などのオペレーションは、子会社であるダイドービバレッジサービスと当社特約オペレーターである「共栄会」が担っています。売上を左右する品揃えは、これまでに蓄積された膨大な販売データの分析結果から設置場所に応じた最適な品揃えを導き出したうえで、実際の売れ行きをもとに自販機ごとに決められた担当者がきめ細やかに設定しています。これらの情報・ノウハウは共栄会とも互いに共有することで、オペレーションの品質を常に改善しています。
3. コーヒー本来の味わいを追求する「ダイドーブレンド」ブランド
ダイドードリンコは「自販機」とともに、「缶コーヒー」にも特長をもった企業です。創業以来、缶コーヒーのパイオニアとして発展し、現在でも売上高の約50%は缶コーヒーが占めています。当社の缶コーヒーは産地や焙煎の違う5種類以上の豆のブレンドによって、コーヒー本来の味わいを追求しています。ブレンドへの徹底したこだわりとあくなき挑戦が、お客様に本物志向の商品をお届けする、当社の原点です。
4. ファブレス経営による効率的な経営資源の活用
ダイドードリンコは自社工場を持たず、商品の製造を外部の協力工場に全て委託するファブレスメーカーです。商品の配送も全国の協力会社に分散委託。製造・物流をアウトソーシングすることで、設備投資などの大きな投資リスクを回避しています。また、これにより経営資源をお客様とのタッチポイントに集中することができ、ユニークな商品の開発やお客様に密着した店舗運営(自販機のオペレーション)を実現しています。
5. 安定したキャッシュ・フローの創出
外部に製造委託した商品を自販機を中心に販売するというビジネスモデルは財務面でもメリットがあります。商品の採用や販売価格が小売店主導で決まる流通チャネルに対して、自販機チャネルでは自社でそれらを管理することができるため、安定した売上を見込むことができます。一方、設備投資面では、自社で工場を所有しないため、製造設備の新設や更新など大規模な投資を必要とせず、自販機への投資に限られることから、毎年安定したキャッシュ・フローを生み出しています。今後は、キャッシュ・フローのさらなる拡大に取り組むとともに、自販機ビジネスモデルを時代の変化に対応したものに変革を図ることで、持続的な成長をめざしています。