なぜ旧能代工業高校がある『バスケの街』を応援できる自販機を作ったのか?立ち上げ担当者様に聞いてみた~能代市地域おこし協力隊~
2022/11/11
「『バスケの街のしろ』はバスケットで
みんなが元気になれる街を目指しています!」
「バスケの街のしろ応援自販機」 「バスケの街のしろ応援自販機」は、売上の一部がバスケの街の支援に役立てられる自動販売機です。自動販売機の売上手数料の一部が支援金に充てられ、支援金は千勝様が代表を務める一般社団法人KIMNITYに振り込まれ、主に全国レベルの大会への遠征費として団体に贈呈されます。 |
バスケットをしてきた私にとって 特別な存在である「能代」に何ができるか |
◆立ち上げの経緯
―能代市について教えてください
秋田県能代市にはバスケの名門「能代工業高等学校」(現:能代科学技術高等学校)があり「バスケの街」として有名な土地です。バスケットをしてきた私にとって能代は特別な存在で、能代でバスケに関わる仕事がしたいという思いで3年前に他県から移住してきました。今は地域おこし協力隊の「バスケの街づくり」担当として、バスケミュージアムを拠点に、バスケを地域資源として能代市を盛り上げるために活動しております。
「バスケミュージアム」についてはこちら
―応援自販機を企画された経緯は?
バスケの街のシンボルである「能代工業高等学校」(現:能代科学技術高等学校)が2020年度で統合し校名も変わり、バスケ部はなかなか結果が出ない状況が続きました。市民の方々のバスケへの興味関心も少しずつ薄れていくのを感じました。
そこで「今こそ市民がチームを支えるとき」と考え、応援だけでなく支援という形で能代バスケを支えるスキームを作りたいと考えました。何ができるかネットで調べる中で支援型の自動販売機の存在を知り、DyDoさんに相談しました。
―関係者の皆様の反応はいかがでしたか?
バスケ部の顧問の先生に話をすると、市民の方に支援いただけることはありがたいと言っていただきました。強いチームだと遠征費や練習費など、運営に費用がかかりますので…。市民の皆様からも「応援・支援がしたいけど、どういった形で関わることができるのかな」という声がありましたので、良いスキームだと思いました。
応援自販機の立ち上げには能代市の市民活力推進課の方々にもお力添えいただきながら、能代工業高校を中心に支援しつつ、能代市全体をバスケで盛り上げる方向で企画を進めました。
―デザイン面で工夫された点はありますか?
能代工業高校のバスケ部のチームカラーが紺色なので、紺色をモチーフにしました。紺色だと全体的に暗いかなというのもあり、自動販売機の下半分はバスケットコートのイメージで色を変えました。
躍動感のあるシュートやドリブルなどプレーしているシルエットを加えることで、バスケの自動販売機であることが見てわかるように工夫しています。バスケ部からはチームの色を使ってくれたという点で喜んでいただきました。
「支援」という形で 誰でもバスケ応援に参加できるスキーム |
◆導入について
―実際に設置されていかがですか?
第1号機は能代市役所1階の売店前に設置しました。地元の新聞にも取り上げていただき、能代市内の民間の企業様からも「うちでも置けたらいいな」という声をいただいております。
実際に支援金を寄付できるのはまだ先になりますが、皆様の支援がどのように活かされているかを報告できれば、市民の方たちも喜んでくれると思います。
―利用者様からの感想は?
色んな方から「応援自販機で買ったよ」という声や「私も応援できているんだという気持ちになれた!」という感想をいただきました。支援する方からすれば飲み物も飲めますし、その一部が能代バスケの支援にあてられるため、お互い気持ちの良い形で支援できています。
SNSを通じて広がり、 市外から来た人にも注目してほしい |
◆今後の展望
ー今後の展開について教えてください
今後は「バスケで街を盛り上げたい」「能代工業高校を応援したい」という企業や、ラッピングを活かしてインスタ映えのフォトスポット・観光の拠点の1つとして人が集まるところに置けたらと思います。市外から来た人にもメリットのある自動販売機になれば嬉しいです。
「能代工業高校バスケット」は能代市内・秋田県内はもちろんですが、日本全国にファンがたくさんいますので、SNSを通じて色んな方々の目に留まり、各地に1台でも多く設置できれば、というのが理想です。
日本全国に、能代工業高校を応援したいという方がたくさんいますので…!
◆最後に一言!
企画を通じて、バスケを応援したいという気持ちが市民の皆様にまだまだあることを感じられた点が良かったです。
応援自販機は、飲料を買って支援ができるので「重く考えず、気軽に」というところが一番だと思います。
皆様に支援いただくことで、もう一度能代の街がバスケを通して活気づいてくれれば嬉しいです!
千勝 様
取材にご協力いただき、ありがとうございました。
◇DyDo担当者のコメント
千勝様からこういった形でご要望があった中で、職務としてこの企画に関わることができて光栄でした。私自身も旧能代工業高校バスケ部OBで、応援自販機の展開に関わることができたことに、千勝様にも、設置先様にも感謝しております。また、企画を一緒に進めてくれた社内の皆様にも感謝しています。
能代市では、毎年5月に能代カップという大会が行われます。全国の強豪高校が能代市に集まり、そこに出場した高校がインターハイなどの全国大会で上位に入るような非常にレベルの高い大会です。全国の強豪高校が来た際に「能代でこういう応援しているんだ」「さすが能代市だな」と思っていただけるような場所に応援自販機を設置できたらと考えております。
応援自販機の記事はこちら
【大阪府での事例】門真市での「子ども若者応援自販機」の設置事例
▶ 自動販売機で子どもの貧困対策!?みんなで子どもの未来を応援~門真市役所~
【東京都での事例】豊島区での「としま子ども若者応援基金」の記事
お客様プロフィール
能代市地域おこし協力隊 様
秋田県能代市には全国大会優勝58回を誇る能代工業高校(統合により2021年度から能代科学技術高校)があり、能代市としてバスケの街づくりを推進しています。今回インタビューにご対応いただいた千勝様は地域おこし協力隊のバスケの街づくりとして、バスケイベントの企画、U15クラブチームの運営、能代工業の功績を商店街やバスケミュージアムと連携して企画展を行っています。
※記載の内容・お役職等の情報は、2022年11月取材時のものです
担当者:千勝 様